妊娠初期のわたし
初めてのインシュリン
念願の赤ちゃんを授かり、嬉しい気持ちと、不安な気持ち半分ずつでした。
産婦人科に行って調べてもらうと、血液検査で血糖値が高すぎて、リスクがある、と。
私が選んだ病院では出産が難しいようで、大学病院を勧められました。
そして、糖尿病に関しても、出産となると管理も重要だと言う事で、こちらも大学病院に紹介状を出してもらうことになりました。
目まぐるしく私の環境が変わり始めました。
赤ちゃんを産むためには、教育入院が必要でした。
生活のパターンを把握してインシュリンを自分で打てるようにならなければならないし、自分でコントロールできなければならないと。
1週間の教育入院
初めてインシュリンを見た時は、
注射を自分で打つなんてできるかどうかわからず怖かったです。
しかも、その前に血糖検査で指から血を出さなければいけない。。。
食事の前後で、一日6回の血糖測定の生活が始まりました。
これが、結構神経をやられます。
なんせ今まで自分の血糖値のデータがないので
- 何を食べたら上がるのか
- どんなことをしたら下がるのか
- どれくらいインシュリンが効くのか
など、未知の事ばかりだったので。。。
でも、お腹には赤ちゃんがいましたから、弱音は吐けません。
やるしかなかったのですから、やるのです。
無事に退院
1週間みっちり栄養のことや、低血糖のことを学び、自分で作るご飯も工夫が必要でした。
今では到底無理ですが、血糖値は70から120をキープしなければ、ならないからです。
低血糖もだめ。高血糖もダメ。ストライクゾーンがめちゃめちゃ狭い(>_<)
血糖値が上がりすぎるとお腹の赤ちゃんが、巨大児になるかもしれないから、気をつけてね!と言われていました。
今思うと本当にとんでもなく大変だったなぁ…と。
今はリブレという強い味方がいるので、いちいち血を出して血糖測定をしなくてもいいし、血糖値が常に見える化されて数値がわかるので、コントロールも、しやすいですから。
一型糖尿病
何度か通院し、糖尿内科の先生と話していると、
「あなたは1型糖尿病かもしれないわね。
検査してみましょう。」
と、言われました。
当時、1型も2型もよく知らず、その差も理解していなかったのですが、検査をしてもらった結果、やはり先生の言うとおりでした。
1型糖尿病は、インシュリンがほとんど出なくなる病気と言う事で、生まれつきの人もいれば、突然なる時もある。と言う事でした。
私は当時37歳。
大人になって1型糖尿病になる人もまれにいるらしいことがわかりました。
その時に、なんだかホッとしたのを覚えています。
仕方なく病気になる人ももちろんいるけど、私の生活習慣が原因ではなかったんだ。
生まれつきだったり、原因不明だから仕方がないんだ。
赤ちゃんがお腹にいなかったら、すんなりそうは思えなかったかもしれません。
お腹にいるこの子が、教えてくれたんだ。
あのままわたしが生活していたらもっと大変なことになっていたかもしれない。
生きることを教えられた気がしました。
慣れない事、大変な事、辛い事もあるかもだけど、この子のためにしっかり頑張ろう!
そう心に誓ったのでした。